カテゴリ:ホスピタル( 223 )

2007・8・22 夏休み。

夏休みを1日取った。

夜,暑くてあまり眠れないせいか,昨日一日,やたらに動悸がして,ふらついた。蓄積された疲労を,少し自覚しないとマズイな。。。と,さすがに思った。


というわけで,今日は正午までダラダラ眠った。ノロノロと起きて,母の特製のオムライスを食べて,ポンジュースを飲んだ。あぁ・・・よく寝た。


午後,寝ころんでテレビを観ていたら,なんだかこのまま,ずっと部屋にいたくなってしまったが,やっぱり父のコトが気になる。

といっても,今日は自分の休養がメインなのだから,いつもよりずっと遅い4時頃,家を出た。行き道に,駅前のショッピングモールに立ち寄り,母に頼まれた下着(母の)を買う。ううむ・・・80才近い母の下着,難しい・・・


5時頃,病室へ。

父は熱も下がり,普通にしていた。顔が少し赤いので,「熱,あるの??」と聞いたら,向かいのベッドの患者さんのオムツ交換をしていた看護師さんが,「熱はありません!」と大声で答えた。そして,「○○さん,お待たせしてごめんね。オムツ替えるからね!」と,あわててオムツ交換。

・・・なんか,怪しい態度だな。案の定,父のオムツは,尿取りパッドもその下のフラットタイプも,たっぷり濡れていた。

「おしっこ,一杯出ていました」と看護師さん。なんだか,長時間,放っておかれたんじゃないだろうか?と,思ってしまった。多分,そうなのだろう。


いつもの点滴と,抗生剤の小さい点滴。やっぱり今日も,栄養は中止中のようだ。それでも,父は空腹のピークを越したのか,あるいは,あきらめ感があるのか,「お腹がすいた」とは,今日は言わなかった。ただ,「いっぺん,バナナ食べたいなぁぁ」と言っただけ。「・・・・うん」とスルーしてしまった。


今日も,車椅子で下へいき,レントゲンを撮ったようだ。


お尻が痛い,というので,身体を少しななめにして,クッションをあてた。ひげ剃りをしてやり,顔や手足をおしぼりで拭いてやった。あとは・・・・・もう,するコトがなかった。


夕方,雷と激しい夕立。傘を持っていなかったので焦るが,これで少しは涼しくなるだろう。


父の向かい側のベッドに,昨日から入っているおジイさんが,点滴やカテーテルを,すぐに抜いてしまうので,2度ナースコールを押して,知らせた。「もう・・・いい加減にしてよぉぉ」と,看護師さんがキレかけていたから,朝から何度も繰り返しているのだろう。


父は,おとなしく,穏やかな顔で(でも,栄養不足で青白い),ウトウトとしていた。ワタシも,ベッド脇で『婦人公論』を読んでいた。


父がめずらしく,「『文芸春秋』が読みたいなぁ」というので,「明日,買ってくるね」と約束した。
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by rompop | 2007-08-22 18:33 | ホスピタル

2007・8・21 菓子パン。

6時半に病室へ。


寝ていた父が目を覚ますなり,「朝からなにも食べてないんだよ!」と訴える。昨日,熱が出たので栄養が中止になったと説明するが,「昨日のことなんか覚えてない」そうだ。


しきりに「お腹が空いた」といい,売店で菓子パンを買ってきてくれ,とワタシに言う。「パンなんか無理やんか。。」と言っても,「時間がたてば食べられるやろう。その時のために用意しとくんや」と聞かない。


「前に肺炎で入院した時は,一週間くらい点滴だけで我慢したよ」と言うと,「肺炎で入院?なんのことかわからん」とのこと。

忘れちゃったのか。。。


熱は下がったようだ。たんも絡まない。ただ,腹が減るのだ。。。


看護師さんが肺の音をチェックするのに,父に深呼吸をさせた。父のお腹が,グーと鳴った。


父は帰り際になって,「これだけ頼んでも買ってきてくれないんだから,もういいよ」と,声を荒げた。帰る時に握手をしても,イヤそうにすぐ離して,目を閉じてしまった。



悲しい。。。でも,悲しくても,ワタシも腹が減るのだ。



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病室の窓からわずかな夕焼け。
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by rompop | 2007-08-21 18:47 | ホスピタル

2007・8・20 発熱。

少しのんびりと,6時半ごろ病院へ。駅の売店で,夕刊を・・・と手にとりかけたが,飛行機が炎上している大きな写真。また父が,おかしな夢を見ても困るしなぁ・・・と,やめておいた。


病室につくと,父は氷枕をしていた。熱??栄養の滴下は始まっている。


ちょっと生気のない顔をした父は,喉と胸のあたりをゼロゼロ言わせていて,喋るのもしんどそうだ。どうしたんだろう??


見かねてナースコール。とりあえず,息を吸ってもはいても,ゼロゼロ言いっぱなしなので,痰の吸引をしてもらう。


看護師さんの話では,昼間に結構な熱が出て,解熱剤で下げているらしい。今は37℃台前半だという。栄養はOKとのコトなので,入れています,とのコト。肺のレントゲンと血液検査もしたというから,ちょっとイヤなカンジの熱発なのだろう。


一度吸引してもらって楽になったようだが,またすぐに,痰がつまりだした。ワタシがいた1時間半の間に,結構な長時間の吸引を2回。父は涙を流して,ヨレヨレになった。


涙と目やにがこびりついている顔を,熱いおしぼりで拭いてやる。あまり刺激をしてはゼロゼロがひどくなるので,そっと拭く。


・・・・・どうしてこうなっちゃうのかな。


それでも7時頃になると,「お姉ちゃん,もう帰ってくれてもいいけど」と,ワタシを気遣う。「さっき来たところやん。8時まではいるから大丈夫」と応える。いても,できるコトは限られているのだけど・・・・


8時になった。父は少しだけ落ち着いて寝息を立てている。「もう帰るよ。大丈夫か」と声をかけると,「うん」とは言うものの,いつまでもベッドからこっちを見ている。何度も振り返り,ベッドへ近寄っては「なんかある?」と聞き,後ろ髪をおもいきり引かれる思いで病室を出る。


エレベーターホールで,主治医がワタシを遠くから見つけて,飛んできた。


原因はよくわからないが,どうやら肺が良くないらしい。炎症を起こしているのは間違いないそうだ。

唾液などによる誤嚥か,栄養剤の逆流か,あるいは,なにかの感染症か・・・・・でも,多分,あんなにゴロゴロ言っているのは,誤嚥なんじゃないかな。今までと同じ症状だから・・・


とりあえず,栄養剤を中止する,とのコト。逆流かどうかはわからないが,こういう時は,消化器官も弱るから,逆流のリスクが増えるそうだ。しばらくは,点滴のみの栄養と,抗生剤の投与。

「・・・少し逆戻りです。急な熱発には僕も驚いているんですけど・・・」と,主治医。


早く治まりますように。いろんな意味で辛い「胃ろう」だけれど,点滴のみに頼るには,父の弱くてもろくなっている血管が心配だ。


父の肌着をもう1枚買って,帰る。


帰ってから連絡メモを見ると,どうやら今日の午前中,父はリハビリをしたようだ。弟が行ったとき,ちょうど車椅子で連れていかれる途中だったらしい。


リハビリをしたから,肺が炎症を起こしたとは思えないが,熱が出る前だったなら,きっと父は,辛かったにちがいない。

・・・泣きたいようなコトばかりだ。
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by rompop | 2007-08-20 19:24 | ホスピタル

2007・8・19 不調。

11時まで寝ていた。暑くてあまりちゃんと眠れない。


テレビの配線を直したくて,テレビの裏側にもぐりこんで配線板などを見ていたら,どうしたコトか,背中全般の「すじ」が違ってしまった。普段使わない部分の筋肉に,変な力が入ったせいかもしれない。背中が「攣る」というか,あまりにも痛くて,1時間ぐらい,横になっていた。

どっちを向いても痛いし,起きても寝ても痛いし,心臓までドキドキしてきて,このまま治らなかったらどうしよう・・・・と,不安になる。歩けないような痛さじゃ,パパの病院どころじゃないからなぁ。


しばらくしたら,少しマシになったので,ホッとする。ホントに身体が資本?なんだから,大事にせねば。


2時過ぎに家を出て,病院へ。今日も暑いや。それに,なんだか,今日はワタシも体調が今ひとつ。


父は,今日も熱もなく,下痢もしていなかった。変わりないと言えば,変わりない。ただ,そう元気でもない。


「気分が良かったら,車椅子に座ってみる?散歩しようか?」と言ってみたが,「いやぁ・・・ベッドでいいよ」とのコト。「しんどいか?」と聞くと,「・・・しんどいねぇ」と言うので,これはあきらめた。ベッドばかりではどんどん弱ってしまうのでは,と焦るが,無理に連れ出しても本人が辛ければ・・・


あとで看護師さんが血圧を測りにきたら,今日は少し低く,上が90台だった。100を切ると,少し辛いと思う。「車椅子に座らせようかと思っていたんですが」と言うと,「この血圧ではちょっと辛いと思いますよ。急に頭を起こしたりすると,フラフラするし,急に血圧が変動すると危険ですから」とのコト。そうだよね。


それでも父は,ワタシが買っていった新聞を,「じゃあ読もうか」と,少しだけ読んだ。でも,2面ぐらい読んだところで,疲れてしまったのかギブアップ。持久力がまったく無くなった。

ベッドがずっと30度ぐらいに起こしてあるので,辛いのではないかと思い,「ベッド,倒そうか?そのほうが楽ちがう?」と尋ねると,急に父は,「なんでそんなコトばかり言うんだ!」と怒り出した。訳がわからん・・・・・「そのままでいいなら,別にいいよ」と放っておくと,しばらくしてから,「・・・・散歩に行こうって言われたのかと思った」と父。


ワタシのほうが,「勝手に勘違いして,なに怒鳴ってんねん!」とキレてしまう。アカンアカン・・・今日はホントにワタシも不調。


気を取り直して,父のヒゲを剃ってやる。できるところまでは自分でやらせて,そり残しをワタシが剃る。熱いおしぼりで顔や,手のひら,足を拭いてやり,足には水虫の薬。どうも,この水虫の薬,看護師さんが塗ってくれている気配がないのだ。確認してみると,やっぱり途中から忘れられていて,塗られていなかった。とほほ。


6時。栄養が始まった。しかたないとは言え,同室の人が食べている音や匂い,ホントにいつまで経っても辛い。父もぼんやりした顔をしているので,テレビを動かしてよく見える位置にもってきて,つけた。

ワタシが気を使いすぎなのかもしれないが,テレビの番組1つ見せるにも,気を使ってしまう。どのチャンネルも,美味しそうなものが出てくるから・・・CMだってそうだ。だから,自然とNHKになってしまう。しかし,海外報道特集なんて,父には全然面白くなさそうだったので,途中で「ちびまるこちゃん」に替えた。意外と,父は面白そうにちゃんと見ていた。

「サザエさん」が始まってすぐに,父はメガネを外し,イヤフォンを外してワタシに渡した。「テレビはもういい」の合図。


オシッコがいつの間にかたっぷり出てしまったようなので,尿取りパッドを交換してもらう。ギャッジアップしている状態で,うまく替えるのは,ワタシには難しかった。


7時になったので,帰るコトにした。ホントに今日は,なんだかしんどいや。


帰りに駅前のスーパーで父の半袖の肌着を1枚買い足し,母のお土産にいちじくを買って帰る。
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by rompop | 2007-08-19 16:56 | ホスピタル

2007・8・18 食べ物のコト,ばかり。

午前9時30分に,母の代わりにスーパーへ行き,いったん荷物を持ち帰ってから,10時に予約を入れておいた美容院へ。カットとパーマ。

1時前に終わる。いくら言ってもパーマのあたりが緩いなあ。


さて。暑くなってきた。病院へ。

昼食はマクド。たまにはジャンクも良いだろう。チーズバーガーとフィレオフィッシュ,ポテトとコーラ。美味い。。。


3時に病室へ。37℃の微熱。

寒がりの父が珍しく「暑い」という。背中に手を入れると,たえずベッドとくっついているためか,じっとりと汗ばんでいる。しかも,よく見ると,ラクダ色の冬物の長袖シャツを着せられている!


リハビリ病院は冷房が強かったので,この冬物シャツを着ていたが,こちらはそう涼しくもないので,もう少し薄い,白の前あきの長袖シャツを,棚の一番取りやすい位置に目立つように置いていた。なのに,よりによって,このシャツに着替えさせるとは。


家からちょうど,半袖のかぶりのシャツを1枚,ためしに持ってきたところだったので,看護師さんにお願いして着替えさせてもらう。点滴がついているし,ワタシ一人では着替えは不可能だと思ったから。

案の定,ちょっと面倒くさそうに2人の看護師さんがやってきて,とてもスピーディでしかも乱暴に,父に夏用のシャツを着せた。病人なんだから,もうちょっと,こう・・・と思ったが,さすがに「もうちょっと優しく扱ってください」とは,なかなか言えない。

その様子を見ていて,やっぱり,シャツは前開きのものが,着替えさせるほうも,父も,楽なんだなと思う。あとで,買いに行こう。


あとで父が,「まったく人間扱いしていないからなぁ。人を丸太みたいに乱暴に扱って・・・」とこぼしていた。どんな年寄りだって,元気のない病人だって,寝たきりの人だって,自分が粗雑に扱われているのは,敏感に感じ取るのだ。


主治医がやってきて,傷口の消毒。昨日は,抜糸をしてくれたので,ついでに「胃ろう」部分を初めてよく見せてもらった。腹から直接チューブがぶらさがっているのは,なかなか・・・ショッキングだった。


「自己抜去」について,ワタシは少し不安に思っている。普段の父なら大丈夫だが,今後,環境が変わったりして混乱した時,チューブを抜いてしまわないか,と。

主治医は,「僕が見ている限り,穏やかそうなので,その心配はないと思いますが・・・」と言いつつ,自己抜去をふせぐための,軽い拘束服がある,と話す。本人では開けられないように,ジッパーなどに工夫がされているらしい。でもなぁ・・・

「大丈夫なのに,拘束するのは抵抗があります」と言うが,「でも,抜いてからでは手遅れですからね」とも。認知症の患者さんなど,自己抜去の例が結構あるらしい。かなり痛いと思うのだが・・・父は,混乱したからと言って,そんなコトまでしてしまうだろうか?


まぁ,拘束服の話は,いちおう心に留めておこう。


父は主治医に,「カレーライスなんか食べたいですね」と訴えていた。ワタシに言っても,「無理だよ」と言われてしまうので,主治医に言ってみようと思ったのだろう。まだ若いドクターは,なにも言わず,ちょっと困ったような顔をして,微笑んでいた。ここで,うまくなんとか言って欲しいんだけどなぁ。。。


今日の父は,よほど食べ物のコトばかり考えているらしく,看護師さんにも,「くぎ煮が食べたい」だの言っていた。ワタシが肌着を買いに,駅前のスーパーに出かけている間に,寝ぼけたのかナースコールを鳴らして,「今からマルヤス(スーパー)へ行くので」などと言ったらしい。もう・・・切ない。


そのあとも,ワタシに,「あぁ,うまいモノが食べたいなぁ・・・おでんとか,くぎ煮とか」と言う。返事に困る。「あぁ,水が飲みたい」とも。毎度のコトだが,泣きたくなる。


かと思うと,夕方にふと,「もう帰ってくれていいよ。明日,早出とちがう?」などと,ワタシを気遣ったりする。どれもこれも,父なのだ。


夕食の配膳が始まる頃,廊下に出たら,ナースステーションの近くの個室の前が騒がしかった。入り口には,目隠しがわりのついたてが立てられ,看護師が何人も,出たり入ったり。

どうやら,患者さんの容態が急変し,呼吸も心肺も停止したらしい。見覚えのある,若い男性の看護師が,「あとはAEDの指示どおりにしてください!」と大声を出している。


バイタルを映し出すモニターが,ピーピーと鳴りっぱなしだ。心臓がドキドキした。でも,ここは病院なのだから,これも非日常の風景ではない。そして,今や,こういう風景も,うんと遠くの出来事とは思えないのだ。


8時過ぎ,父に「おやすみ」を言って,病室を出る。さきほどの個室の前を通ると,部屋は静かになっていて,医者が静かにベッド脇に立って,患者の様子を見ていた。持ち直したのだろうか。
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by rompop | 2007-08-18 18:39 | ホスピタル

2007・8・17 希望。

6時20分に病院へ。熱もないはずだが,今夜の父は,なぜかずっと寝ていた。

やはり昼間に来ないと,ホントの父の様子はわからない。夜だけ1時間半ぐらいいたって。

8時になったので,父を揺り起こして,声をかけ,帰る。父は笑顔を見せたが,一瞬後には目を閉じてしまった。


歩きながら,「どんな時も希望を持たなければ」と考える。

でも,本当は希望を持たなければいけないのは,父本人だ。食べられなくても,歩けなくても,家に帰れなくても,生きていて良かった。と,父自身が思えなくては。


クオリティ・オブ・ライフ。

でも,それは,今の父にとっては難しいことだな。。。
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by rompop | 2007-08-18 17:59 | ホスピタル

2007・8・16 空。

お盆休みも,いよいよ今日が最後。

思いきり朝寝。といっても,なにしろ熱帯夜なので,うまく熟睡できない。もともと冷え性で,クーラーが嫌いなモノだから,扇風機のタイマーだけでは,汗だくになってしまう。


トマトとツナのスパゲティを山盛りたいらげて,出かける準備。もう,ここまで日課になったら,出かけるのが面倒とか,イヤだとかあまりカンジないなぁ・・・

2時過ぎ,一番暑そうな時間に家を出る。やっぱり,暑い。。。。


病室には3時ごろに着いた。父は目を開けていた。


父の表情や顔色,枕などをさっと観察する。普通の枕ということは,熱はないのかな。顔色もそう悪くなく,なにより表情も,そんなにぼんやりしてはいない。ワタシの顔を見て「あ!」と言うちょっと嬉しそうな顔をした。


しかし,やはり今日も,熱は37,3℃。微熱・・・どこからくる熱なのか。でも,このぐらいの熱,看護師さんは気にもとめない。


洗濯物が大量にあったので,コインランドリーで洗濯をする。各フロアに1台しかないのに,先に洗っていた入院患者さんが,時間が終わってもなかなか取りにこないので,イライラした。人の迷惑を考えないマイペースな人が,多いなぁ。


看護師さんたちから,窓際の患者さんとベッド位置を変わって欲しい,と言われる。あとから入ってこられたその患者さんは,父よりもずいぶん若いが,認知症があるのか,急にベッドから立ち上がろうとしたりするので,目が離せないらしい。父のいるベッドが,一番廊下からも目につくし,巡回には便利なのだろう。

父は窓際のほうが嬉しそうだったが,いざ変わってみると,スペースが少し狭いし,なにより窓からの照り返しがあって,結構暑い。。。。。寒がりの父も,めずらしく今日は,汗ばんでいた。クーラーの効きも少し悪いかも。まぁ,しかたないか。

ただ,空が見えるのは,イイ。窓際のカーテンを開けていれば,夜までずっと明るいし。


するコトがほかにないので,父のひげを剃り,おしぼりで顔や手首,足と手を拭いてやる。爪切りも。


あとは,ぽつぽつと父と喋りながら,文庫本を読んでいた。点滴の針の位置が,毎日のように変わるので,布団や肌着のあちこちに,血がついている。点滴の針なんてたいしたコトないようでも,毎日さされるのは,イヤだろうなぁ。


夕方,空が暮れだした。「暮れてきたねぇ」と父。外の景色といっても,病院の建物の内側を向いている窓なので,向かい側の病棟の窓や,空調機が見えるだけだ。あとは,わずかに切り取られたような小さな空と,病院の名前の書いた大きな看板と。


7時頃,その病院の看板に灯りがともった。鮮やかな青いランプで,病院の名前が宵闇に大きく浮かび上がる。


「綺麗だねぇ・・・」と父が嬉しそうにいうので,振り返ると,確かに綺麗だった。平日の夜,ワタシはいつも,遠くからこの青く浮かび上がった文字をめざして,一目散に歩いてくる。



それにしても,せめてこの窓から,もっと空がたくさん見えたらいいのに。。。。。
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by rompop | 2007-08-16 22:00 | ホスピタル

2007・8・15 婦人科検診。

12時に烏丸にあるS医院へ。1年3ヶ月ぶりの婦人科検診。

いつものように子宮ガン検診と,筋腫の経過観察。

さぞや成長しているだろうと思っていた筋腫も,まだかなり小さいようで安心。。。ずっとこのままだといいのだが。ガン検診の結果は,後日,電話で聞くコトになっている。


思ったよりもスムーズに早く終ってしまったので,友人に電話をしてみた。S医院の近くに住んでいる。いきなり電話をかけられても,困るかなぁ・・・と思いつつもかけてみたら,すぐに出てきてくれるという。


『COCON烏丸』の前で待ち合わせ。和風の店で,ワタシは昼食,彼女はスイーツを。


ほんの1時間ぐらいだったけど,久しぶりにお喋りできて楽しかった。こんな時間,もう久しく無かったから・・・・


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和風おろしポン酢のステーキ定食。味噌汁には,そう麺が入っていたし,ご飯は雑穀米。お肉もあっさりとしていて,すごく美味しかった☆

食後には,抹茶豆乳のプリンとアイスティを。



友だちと別れて,3時に病院へ。

昨日,「体調が良い日は,車椅子に少し座ってみましょう」と看護師さんに言われたので,今日は車椅子で散歩でも・・・・と,楽しみにしていたのだが,病室の父の顔は少し赤い。

熱を測ってもらうと,37,1℃。微熱だ。

おまけに今日は,朝から,痰がひどくからむらしく,吸引を何度もしてもらったらしい。それでも,父は,喉のあたりをゴロゴロ言わせている。

父の片方の鼻の穴には,少し血がこびりついている。鼻の粘膜は敏感だから,吸引の際に,チューブで傷つくコトが多い。


あまりゴロゴロいうので,また吸引をされた。かなり辛そうだ。顔をしかめて眼をぎゅっと閉じて,ヒーと言っている。終ったあと,片方の目から涙が出ていた。見ているほうも辛いよ。

でも,胃ろうにすると,痰の吸引が増えるというコトは,最初からわかっていたコトなのだ。どういう原理なのかわからないけど,そういうものらしい。なんだか解せない話だ。


新聞を買っていったが,どうも読む気力はないらしい。今日の父は不調だ。肺のあたりが「しんどい」らしい。あまり話をさせるのも辛いかと思い,安静にさせておいた。


ヒゲを剃ってやり,顔や首筋,手のひらや足の裏などを,熱いおしぼりで拭いてやる。手のひらをゴシゴシ拭いていると,細かい垢がぽろぽろと出てきた。お風呂もずいぶん入っていないもんなぁ・・・

氷水で口の中を拭いてやる。水分が入らないように,注意しながら。口の中ばかりでなく,唇も乾くらしく,父はすぐに唇をなめてしまう。唇がひび割れて,少し血が出ている。どうしたらイイのかな。



夕方。熱は37,3℃。6時半に栄養剤が始まった。「○○さん,お食事ですよ」と言われて,ベッドを起こされ,チューブに栄養を流される父。栄養剤のボトルを眺めている父の目は,ぼんやりと虚無的だ。きっと,「なにが『お食事』だ」と思っているコトだろう。ワタシだって,そう思うもの。



同室の患者さんたちが,夕食を食べている匂い,音。酷だと思う。お見舞いの家族が,「ぶどうを持ってきたよ。食べて」などと言い,食べさせている様子。耳の良い父には,全部聞こえている。いっそ,母のように,父も耳が遠かったらヨカッタのに・・・・



7時ごろ,帰るコトにした。やっぱり病院は疲れる。父に気持ちを残しながら,それでも病室を出ると,開放感に包まれる。そんな自分に,罪悪感を感じる。


帰りにスーパーで,いちじく1パック298円の激安を買う。品もなかなか良さそうだ。いちじくは,母の好物だ。


父に食べさせてやれない分,ワタシは母を喜ばせようとやっきになっている,そんな気がする。
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by rompop | 2007-08-15 16:17 | ホスピタル

2007・8・14 胃カメラ。

午前10時から,かかりつけの「F胃腸科病院」で,胃カメラを飲む。

ここ数ヶ月ほど,ずっと胃の具合が悪い。時々は,胃が張って,身体をまっすぐにして歩けないぐらい辛いコトがある。まぁ,原因はストレスなのだろうが,なにか変なモノでもできていては大変だから,一度調べてもらうコトにした。


主治医のKドクターは,密かにワタシが崇拝している数少ないドクターのうちの1人だ。まだ若いが,患者を安心させるような独特の雰囲気を持っている。しかも,胃カメラの腕ときたら,一流だ。

カルテをぱらぱらとめくりながら,「そうそう。お父さん,もうお家に帰ってきたの?」といわれたので,「いいえ・・・胃ろうになりました」と言うと,「ええっ?そんなに悪いんか?」と驚かれる。普通の人は,脳卒中で倒れても,ある程度リハビリをすれば,家に帰れるものだと思うらしい。。。

誤嚥性肺炎になったコトなどを話すと,「そうか・・・でも胃ろうを作っておけば,安心やしな」と言われた。安心かぁ・・・・・。「誤嚥は怖いよ。急変するから,危ないしなぁ」と。確かにそうだ。だから,踏み切ったのだ。でも。。。


とりあえず,胃のなかを診てもらった。調子が悪く,3度ほど,オエっとなってしまった。今日はちょっと苦しかったなぁ。

ただ,いくつかあるポリープもほとんど目だたないぐらいのもので,腫瘍も潰瘍も,もちろん無し。胃の入り口あたりが,少し荒れている程度で,軽い胃炎だろうとのコト。胃の内部や十二指腸のほうは,キレイだった。


ベッドに横になりながら,眼の前に映しだされる画像で,自分の胃の中を眺めていた。ピンク色の胃の壁や粘膜を。ワタシの意志とは関係なく,勝手にぐにょぐにょと,動いていた。その画像を見ていたら,急に愛しくなった。自分の胃が,身体が。

自分の身体を守れるのは,自分だけだ。大事にしなくては。。。


胃薬は,今処方してもらっているものでイイ,とのコト。あとは,安定剤として「デパス」という薬を出してくれた。心配事があってたまらない時に,飲んでみて,とのコト。軽い薬だろうが,この手のモノはあまり馴染みがないから,最初はよく効くに違いない。


リカバリー(回復)室で,ソファに横になって,しばらく過ごした。まだ11時にもなっていない,早すぎる。。。


30分ぐらいしてから,お茶を飲み,バナナを食べた。胃がキリっと痛んだ。すきっ腹だからな。


炎天下の道を歩いて薬局で薬をもらい,商店街のほうまで戻ってきた。


迷ったあげく,回転寿司の店に入る。昨日から,寿司モードだったのだ。この店は安いけど,結構美味しくて,いつも超満員。少し待たされた。好きな物ばかり5皿食べた。ひと皿2貫だから,10貫だ。これで限界。胃が小さくなってしまったようだ。


百貨店を少しうろついて,2時前に病院へ。


ビクビクしながら病室に入ると,今日はまた,父は本格的に眠っている。ワタシが声をかけても,「あぁ」と眼を開けただけで,すぐにまた眼をつぶってしまう。

看護師さんに聞くと,昨夜はあまり眠れなかったようで,眠剤を処方されたらしい。睡眠のリズムが狂いまくっているようだ。


ベッドのマットレスは変わっていた。ヤレヤレ・・・でも,父のお尻には,またあらたな床ずれ(もどき)が二箇所増えていた。油断大敵!


2時から5時まで,ワタシはベッド脇でぼんやりと本を読んでいた。父は,ずっと寝ていた。怒っているのか,眠いのか,よくわからない。


途中で1階の家族待合室へ行き,ジュースを飲んで,有料のパソコンを使って,ブログの更新をした。


5時過ぎ。「もう帰るよ」と声をかけると,父は「あぁ,そう」と眼を開けた。「いいよね?」と聞くと,「いいよ,ご苦労さん」と,いつもの笑顔だった。

何を言われるかと多少びくついていたが,「・・・じゃあ,そろそろ布団を敷かないとね」と言うので,「パパ,もうベッドに横になっているから,布団を敷く必要ないよ」と言う。父は,「あ,そうか」と納得した。

それ以上,なにもいわず,手を振るワタシに,父は笑顔を見せた。



午後はどうしても,することがないので,父は眠ってしまう。これはどうしようもない。同室の人も,みんな,イビキをかいて昼寝しているのだから。なるべく,時間をずらして,夕食の時間帯にいられるようにしてみよう。そう思いながら,帰った。
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by rompop | 2007-08-14 23:35 | ホスピタル

2007・8・13 罵倒。

9時に起きる。

10時にタクシーで母と一緒に隣町まで。今日は母の用事と買い物につきあう日。ちょっとしんどいなぁ・・・と思いつつも,これも親孝行かと我慢。

今日もだいぶ暑くなりそうだ。循環器の悪い母のために,なるべく外を歩かなくてすむように,タクシーを使う。国道はとても混んでいて,あらためて「盆休みなんかに出かけるんじゃなかった・・・」と後悔。みんな,どっかへ遊びに行くんだろうな。


母がずっと気にしていた銀行でのいくつかの手続きをすませ,ローカル百貨店のM坂屋へ。


親類やご近所の人,母の友達などからいただいた,父のお見舞いへのお返しを買う。先に地階で母に和菓子を選んでもらい,あとは母をソファに座らせておいて,ワタシがギフトセンターで商品券を買ってきて,和菓子売り場で同梱してもらう。

快気祝いとして返すコトができれば良かったのだが,そうなる目処もつかず,相談して「お見舞いお礼」の熨斗をつけてもらった。


それぞれ,お返しの値段も違うし,たくさんの伝票を書くのが一苦労だった。でも,母一人だったら,もっと時間がかかっただろう。和菓子は,ちょっと変わった形の涼しそうな水羊羹のセットにした。


お昼を過ぎた。上階のレストラン街で昼食。和風の店で,ざるそばとミニ天丼のセットを食べた。本当は母の好物のお寿司を食べたかったのだが,ワタシたちのお気に入りの店はいつの間にかつぶれて,なくなっていた。


その後,母の体調を気遣いながら,タクシーで父の病院へ。

父は母の顔を見ても,いつもほど喜んでいるようには見えなかった。ちょっと頭もぼんやりしていたかもしれない。

それでも,ぽつぽつと話をしながら,母は1時間半ほど居てくれてだろうか。二人で熱いおしぼりで父の顔や足を拭いたり,足の指に水虫の軟膏を塗ったり,氷水で口の中を拭いてやったりした。


今日の父は,下痢はなく(便通がない),熱も36,8℃。

しかし,どうしたコトかおかしなコトを言い出して,ワタシたちを困惑させた。


「そこにあるタンスに30万を置いたんだが,心配だから見て欲しい」と。どうやら,ワタシたちがいく前には,看護師さんにお願いしたらしい。そうしたら「ご家族の許可がないと勝手に探せないので」とうまくかわされたようだ。

ワタシたちの顔を見るなり,「家族が来たと,看護師さんに知らせないと」と,ナースコールを押そうとするので,あわてて止めて訳をきき,母と一緒に,「お金は家にあるから」「台所の上の棚の奥にちゃんと隠したから」と言って,安心させた。何度かそう説明すると,父はやっと,「あぁ,やっと安心できた」と言って,素晴らしい笑顔を見せた。

母は,「もう・・・パパ,しっかりしてや」と苦笑していたが,父の頭のなかでは,これが本当なのだろう。


それから,しばらくして,「2~3日中に散髪に行くから,お金を置いておいて欲しい」と言い出す。「小銭もなにもないのは,心配だ。お金がいる時があったら困る」と。

気持ちはわかるが・・・・


「ここは病院だから,お金のいることなんてないよ」「いるときは,ワタシたちが払うから」「売店にもパパひとりでは行けないからね」と,説明する。父は不満そうだった。でも,あきらめたらしく,それ以上はねだらなかった。


母があまり疲れても困るので,先にタクシーで帰す。父は笑顔で母と握手をして別れた。ワタシは母について行き,無線でタクシーを呼んだ。


「パパ,少し(認知症が)進んだなぁ・・・どうしたらええんやろう」と,母。たしかに,ゆるやかに父は進んでいる。本当に,年寄りにとって,環境の変化や寝たきりの生活は,危険なのだと思う。


4時ごろ,主治医をはじめ,エライ(らしい)ドクターたちがぞろぞろと連れ立って,回診にきた。こんなの初めてで,ちょっと緊張したが,どうやら,胃ろう造設後の栄養状態のチェックらしい。

一番エライ(らしい)ドクターが父の胸に聴心器をあてたり,軽く質問したりしただけで,あとは父を見下ろしながら,ドクターや看護師同士で,よくわからない専門用語でなにやら意見交換をしていた。栄養剤の量や種類などについて,話をしていたようだ。


その中に,前回,誤嚥性肺炎で入院したときの担当医の姿があった。そのドクターが,少しあとに残って,「どうですか?」などと声をかけてくれたので,「床ずれができかけているんですが,軟らかいマットレスの在庫がないみたいで・・・」と,ダメ元で訴えてみた。ドクターは,「あ,そうなの?あとで確認してみます」と言ってくださった。


が,どうせ無いんだろうな・・・と思っていた。ところが!1時間ぐらいあとで,看護師さんがやってきて,「明日,マットレス交換しますからね」と言うではないか。今までワタシは,5人ぐらいの看護師さんに,毎日のように「マット,なんとかならないですか?」と訴えてきた。そのたびに,「在庫がないです」「全部使っていて・・・」「ほかの病棟にもきいているんですけどね・・・」などと,言われてきた。ううむ・・・口あんぐり。やっぱり,こういうのは,直接,医者に直訴しないと駄目なのかも。


5時半頃,そろそろ疲れてきたので,帰ろうと思った。本当は,夕食の時間,同室の人たちが音や匂いをさせて食事をしている間,いてあげたいと思うのだが,なんだか・・・身も心も限界だ。


寝ている父に,「もう帰るけど,構わないか?」と聞くと,そっけなく,「あ,そう。ご苦労さん」と言われる。どうやら,さきほど,「水虫に良くないから」と,無理やり寒がる父の靴下を脱がせたのが,不満だったようだ。父の足のためにやっているのだが,本人に水虫の自覚がないのだから,不満しか感じないようだ。


しかたなく,靴下をはかせる。夜は素足だと寒がるだろうから。


いよいよ帰ろうとした時に,「お金を少し置いておいてくれ」と言われる。さっき,あれほど説得したのに・・・・・

「お金のいるコトってないから,いらないよ」と言うと,「あとで自転車に乗って,マルヤスに買い物に行くから」と父。

・・・・・・・・マルヤスとは,父がよくバナナなどを買いに行っていた,近所のスーパーだ。


あまりに突拍子もないので,答えにつまっていると,「マルヤスで買い物して金がなかったら,困るだろう」「少しでいいから,今(金を)くれ」とたたみかけてくる。


「・・・・・パパ,マルヤスなんかに1人で行かれへんよ・・・・・」と言うと,「今行けなくても,あとで行く!行く時にお金がないのは困るだろう」と言う。

「でもパパ・・・」と言いかけると,父は急に怒り出した。

「うるさい!人の言うコトに反対ばかりして,このへそ曲がりが!!」「もう頼まないから,さっさと帰れ!」と大声で怒鳴る。びっくりして,「パパ,そんなに怒鳴らないで!」と制すると,ますます怒りまくって,真赤な顔で,「帰れ!さっさと帰ってくれ!!」とますます怒鳴り散らす。


手がつけられない,とはこういう状態なのだろうか。怒鳴っている父の目は,完全にイってしまっている。オロオロして,父の周りをうろうろしていたが,父は怒鳴るだけ怒鳴ると,あとは目をつぶって横を向いてしまった。


帰りかけて,2度ほど病室に戻ったが,何といってよいのかわからなくて,結局,帰ってきた。


父の認知症は進んでいる。今,自分がどういう状況で,どこにいるのか,時々,まったくわからなくなってしまうようだ。

もしかしたら,食べるコトも飲むコトもできないで,動けないでいる今の状況を認められなくて,余計にそうなってしまっているのかもしれない。なんとなく,そう思った。


病気だからしかたがない。それでも,あんなに憎憎しげに「帰れ」と怒鳴られたのはショックだった。これからも,こんな想いをたくさんしなければならないのだろうか。。。


なんともやりきれなくて,フラフラと百貨店に入った。地下のジューススタンドで,甘い夕張メロンジュースを飲んだ。
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by rompop | 2007-08-13 15:33 | ホスピタル