カテゴリ:コトバ( 2 )

『ホッチキス』 (2004・1・19)

生あくびをかみ殺して
今朝方の夢を思い出そうとしても もう 思い出せない
思考は半分止まっていても
両足は勝手に 粛々と歩を進めて
ワタシの身体を仕事場へと運ぶ

つまらぬ目つきで斜めに見上げる
地下道に貼られたポスター
ワタシと そう変わらない年端の女性が
粋な和服姿で 空(くう)を睨む

「闘ふ」という冠は颯爽として
実に格好いいが
「闘ふ女子事務員」というのは 
なんだか 全然 パッとしない

毎朝 電車に乗って
毎日 8時間 机に座って
毎月 25日には お給金をありがたく押し戴く

 
けれど自分が大ニッポン帝国資本主義経済社会の中の歯車の1コだなんて実感できない


シャープの電子卓上計算機とか
机に転がっているゼブラのボールペンとか
ニチバンのセロハンテープ
富士通のノートパソコン
マウスはサンワサプライ製
足元に散らばったゼムクリップ
郵便物の開封にはレターオープナーよりも千枚通しのほうが使い勝手がよい
『平成11年版 新郵便番号簿』


ああ ホッチキスの針が 足りない


このホッチキスの針を造っている工場と
その工場でこのホッチキスの針を造っている人のコトを考える

月曜日の 昼下がり

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by rompop | 2004-01-19 15:13 | コトバ

『言葉』 (2003・1・9)

ああ 嬉しい
まだ つながっていた

届いている
確かに届いている と感じられる
嬉しい

ワタシの言葉が ただ 霧散してしまうのではなく
どこかへ ちゃんと行き着くのだ と
形あるものとしてちゃんとそこにあるのだ と
それが
ただの一瞬の出来事で
明日には忘れられてしまうとしても
日々の雑事にまぎれて
すっかり遠くへ押しやられてしまったとしても

行ったきり返ってこない言葉 だけれど
寒々しくはない
暖かい

ワタシはいくつもの言葉を抱きしめ
アナタに 向かって
解き放つ
               
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by rompop | 2003-01-09 15:08 | コトバ