2007・7・26 選択。

今夜の父。最初からたんがからんでいて,心配したが,65分で完食。

ただし,何度もむせる。たまに目をつぶり,フゥと深呼吸している。食後も喉のあたりにゴロゴロ感が残っている。

全体的に元気がない。やはり,低栄養状態が続くので,持久力もないのだろう。気になる。

父は若い頃,10年近く結核をわずらい,歳とってからは肺気腫もある。もともと肺のパフォーマンスは悪いのだ。

むせて疲れながらも,なんとか食べている父を見て,希望を抱きたいワタシだが,弟は逆で,父の様子を見ていて,唾やたん,食べ物が,かなりの量気管に入っていると思う,と言う。


父の様子をできるだけちゃんと見ていよう,と思う。頭もあんまりクリアでない感じ。脱水症状も怖い。



9時に帰宅後,台所で弟と1時間ぐらい話す。


数日,一人で色々考えた。父の在宅介護はあきらめた。

いくつかの要因を天秤ばかりにかけた結果。一番大きな理由は,今の母を,絶対に介護に巻きこみたくない,というコト。


糖尿病,狭心症,高血圧と満身創痍の母だが,なんとか少しでも無事に過ごさせたい。今年の春の,腰椎の2度目の圧迫骨折と,転倒による慢性硬膜下血腫の手術のあと,母はさらに弱ってしまったと思う。ほぼ1日,薄暗い居間に一人で座っているので,廃用症候群も心配だ。

そろそろ母にも介護保険の認定をしてもらって,近くにある施設に,デイサービスでも受けに行かせようかな,と思っている。そうしたら,生活や気持ちにもメリハリがついて,少しは明るくなるんじゃないだろうか。愚痴でも言える友達ができたらいいのに,と思う。


父のほうは,今のワタシにできるだけのコトをしていくしかない。どこへ落ち着くのかわからないが,たとえペースダウンしたとしても,通いの介護は続く。


44年間の人生のなかで,今までこんなに苦しい選択はなかった。

「パパ,ごめんな」と思うと,胸がつぶれそうになる。そのたびに,「でもママのコトも考えてのコトなんだ」と,言い訳のように自分に言い聞かせる。そして静かに「仕方がないんだ」と繰り返す。


父に関していえば,これからもいくつか,苦渋の選択が用意されているはずだ。親が老いていくというのは,そういうコトの積み重ねなんだなぁ。そのたびに,やっぱり家族で話しあって,選んでいくしかない。

「家族で」と言ったが,今夜,この話をしている時も,母は少し離れたところに座っていた。「こんな大事な話,おかあさんが‘蚊帳の外’でいいのかな」と弟が途中で言ったが,どうも最近,日中の気温があがってきたせいか,母の体調も良い日とあまり良くない日がある。

今夜は「あまり良くない日」らしく,こちらを見ながら,肩で息をしているので,仕方ないと思い,弟と二人で話した。


話が終わったあと,母が「話は終わったんか」と言うので,弟が母のそばへ行き,ワタシが在宅介護をあきらめた,と伝えた。

母は,「・・・・・そう」と,小さな声で言ったきり,黙っていた。


母が作ってくれた夕食の冷麺は,すっかり伸びてしまった。
[PR]
by rompop | 2007-07-27 08:01 | ホスピタル


<< 2007・7・27 イヤな,カンジ。 2007・7・25 堂々巡り。 >>