2007・6・3 落下。

10過ぎまでダラダラ寝ていた。あまり上手く眠れなかったような気がする。

あひるごはんはオムライス,昨夜の残りの吸い物,甘夏。


12:30に家を出て病院へ。


病室をこわごわ覗くと,父はベッドでスヤスヤ寝ていた。しばらく音を立てないようにパイプ椅子に座っていた。ふいに,父はぱっちりと目を開けて少し笑い,「・・・あぁ」と言った。

父の担当の看護師さんがやってきたので,昨夜から今までの話を聞く。


昨夜は,あれからひどく熱が上がるコトはなく,37度6分ぐらいの熱がずっと続いていたらしい。今朝からは37度2分ほど。


ところが今朝の9時ごろ,看護師が気づくと,父はベッドの下の床に寝ていたそうだ。頭の側にあるベッドの柵が一つ倒されていて,父はご丁寧に,ちゃんと枕までして寝ていた。

何人かの看護師が聞くと,本人は「下りた」のでなく「落下した」と言ったそうだが,音もせず,どこも打った形跡も痛みもないそう。主治医にも報告したが,頭を打ったようにも思えないので,そのままにしているとのコト。大丈夫なのかなぁ・・・

今まで以上に気をつけて,頻繁に病室を覗くようにしています,と言われるので,任せるしかない。


父に何度も聞いてみたが,「夢のなかでベッドから落ちたけど,現実には落ちてない」「落ちた瞬間は覚えてるけど頭も体も打っていない」「早慶戦の監督に,ベッドの上で寝なさいと,怒られた」など。。。。。真相は闇のなか。


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やはり,ベッドが高くて天井が迫ってくるように感じ,イヤだったのかなぁ。でも,夜中ではなくて,朝の9時というなら,起床時間をだいぶ過ぎてからだ。何を考えていたのか。。。


そのコトを除けば,今日の父は比較的,落ち着いている。熱もたいしたコトないし,なにより,表情が穏やかで,昨日とは別人のようだ。これが,普段の父なのだけれど。「具合はどう?」と聞くと「別に。。。どうもないねぇ」とのコト。


担当の看護師さんが,「娘さん来られたから,しばらく車椅子に座りましょうか」と父を車椅子に座らせる。あまり寝てばかりだと,夜眠れなくて,辛いから,と。肺炎の治りきっていない病人だ,とこちらは思うのだが,やはり「寝たきり」は良くないのだろうな。

「歯磨きとかひげ剃りとか,してくださいね」と言われたので,言われたとおり,歯磨きとひげ剃りを自分でさせる。時間はかかったが,さほど嫌がらずにちゃんとできた。「病院の中をちょっとだけ散歩する?」と誘う。「いや,いいや。。。」と消極的だったが,気分が変わるかもしれないし,なにより,ほかの患者さんや院内を見れば,「ここは病院だ」と認識できるかもしれない。いや,認識はできているはず。ただ,その記憶が持たないだけで。。。まぁ,いいや。


「そう言わずに,まぁまぁ」と,強引にジャージの上着を着せ,ゆっくりと車椅子を押して,同じフロアを移動する。「ここがトイレ」「ここは休憩室」などと説明しながら,エレベーターに乗り,1階まで降りてみたが,今日は休診日なため,ロビーも薄暗く,淋しい感じ。少し寒いので,すぐに3階に戻る。


父が脳内出血で12月に運ばれて2月までいたのは,同じ3階でも,真逆の方向にある新館だ。そちらのほうにも,行ってみた。

「ほら,ここ,前にパパがいたとこやで」と言うと,おでこの広い,見覚えのある看護師さんの姿が見えた。「あ!あの人,知ってる」と,父。おぉ。。。覚えていたか。たいしたもんだ。ここにいる時は,多少むせながらも,「刻み食」を食べていたものね。「マズイ」とか「これは美味しい」とか言いながら。。。あれから,もう半年か。。。


あまり見る所もないので,部屋に戻る。父は珍しく,「新聞が読みたいなぁ」と言った。車椅子の父をベッド脇に寄せ,「絶対に降りないでよ」「絶対に一人で動かないでよ」と言い聞かせて,病院の外にある売店まで,ダッシュで新聞を買いに行った。


読売新聞,130円。急いで帰ると,父は同じ姿勢でじっとしていた。老眼鏡と新聞を渡すと,読み始めた。点滴が邪魔になって読みにくそうにしているので,ベッドに車椅子をぴったりと近づけ,ベッドの上に平たいクッションを置いて少し高くし,テーブル代わりにした。父はクッションの上に新聞をひろげ,ゆっくりと読み始めた。時々,顔をあげて,窓の外をじっと眺めて考え事をしている。また,目を落として新聞を読む。頭にちゃんと入っているのかな?

看護師さんが部屋に入ってきて,「あっ!新聞読んでる!」と驚いていた。今日は別人みたいだものなぁ。。。ワタシも,持ってきた雑誌を広げて読む。


3時過ぎ,疲れたので横になりたい,と父が言い出した。看護師さんを呼んで,横にしてもらう。リハビリ病院のベッドと勝手が違い,ワタシ一人では,横にするのが難しい。

「お腹が空いたなぁ。プリンかなんか,食べたいなぁ」と父。「もう少し,無理やで」と言う。「水曜か木曜って言ってたね」と父。昨日の主治医との会話を覚えているのだ。でも,早くても水曜か木曜,と言われたので,ひとえに父の回復次第で,もう少し先に延びるかもしれない。切ないなぁ。


父がウトウトし始めた。寝るな,と言っても,無理だろう。父が失禁して濡らしたパジャマのズボンをバッグに入れ,「もう帰るからね」と声をかけて,4時ごろ,病室を出る。父は,今日は,「もう帰ってくれていいよ」と穏やかに言った。ホッとした。

寝ている父の姿が廊下からちゃんと見えるよう,入り口のカーテンを半分開けて,出てきた。


帰りに,近くの商店街の入り口にある,庶民的な蕎麦屋で,「肉そば」(550円)を食べる。期待以上でも以下でもない味。でも安いので,とても繁盛している。今度は,天ぷら蕎麦を食べてみようっと。



夕食は,冷麺,豆腐とネギのすまし汁。
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by rompop | 2007-06-03 12:45 | ホスピタル


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