2007・5・11 何も,聞かない。

仕事中に弟から電話。昨日ワタシが栄養担当の人に言われた話を,情報交換のための手帖に書いておいた。朝,それを読んで,いくつか気になったことを質問してきたらしい。

今日,父の病院へ行った際に,言語療法士の担当者に会い,先日,父が肺炎の一歩手前になり,高熱が続いたコトと,誤嚥の関係性をきちんと確認しておきたいとのコト。

冷静に,理論的に相手と会話をすることが,ワタシは苦手だ。弟のほうが,それは上手い。病院の担当者とのややこしい話は,彼に任せよう。


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定時に事務所を出て,病院へ。


あれ??今夜の夕食も,高カロリー食だ。器が3つしかない。丼に近いぐらいの大きさの茶碗に,とろりとした,「コンデンスミルク」のような形状の高カロリー栄養食が入っている。父はそれを一生懸命,スプーンですくっているのだが,それまでにだいぶむせたらしい。口の端から,白い筋が一本垂れている。

あわててティッシュの箱を部屋から持ってきて,口の周りをふかせる。今夜の看護師さんは,父の背にクッションをあててくれていない。なるべく前傾姿勢で食べたほうが,むせずに食べられるのだが。面倒でも,何度もお願いしておかねば。。。


器に残ったものを,指ですくって舐めてみた。甘いのかと思ったら,予想外に酸っぱい。乳酸飲料のような甘酸っぱさだ。「酸っぱいねぇ」と言うと,父は「いや,甘いよ」と言う。味覚がどうにかなっちゃったのかな?それとも,たくさん食べると,後味は甘いのだろうか。

こんな味のモノを丼に一杯。あとは,イチゴ味のような小さなムースと,キャラメルみたいな匂いを発している,茶色いババロアのようなもの。そして,お茶ゼリー。。。


たった3品なのに,食べ終えるまで,50分。


どうして夕食もコレなの??と頭の中が「??」で一杯だったが,父が「明日の夕食から元に戻りますって」と言ったので,解決。そうだよねぇ,あんなにうるさく言ったのだもの。


食後,父はトイレへ。何も出ず。

歯磨きをさせる。なんだかぼんやりしているなぁ。。。左手もいつもよりも震えて,動きが悪そうだ。暗い気持ちになる。


部屋へ戻って,新しい新聞を渡す。朝,出勤のときに,売店で買っておいたもの。夜にもってきても,もう,その日のテレビ欄は役には立たない。昼間にこられるなら,毎日その日の新聞を届けてやれるのに・・・。

弟は,オムツや着替えの配達はしてくれるが,新聞までは持っていってやろう,なんて気持ちはないようだ。時々,腹立たしく思う。けれど,もともと,父とはろくに口も聞かなかったのだから,毎日,短時間でも病院へいってくれるだけでもありがたいのだ,と考えるようにしている。「義務感」からだとしても,助かっているのは事実だから。


今日は外来で消化器内科を受診したはずだが,父は何も言わない。ワタシにも,何も聞かない。だまって,ちょっと微笑んだような横顔で,テレビのニュースを見ている。時々,「へえ」とか「おっ」とか言いながら。

痩せた白髪ばかりの小さな頭の中で,父はいったい何を考えているのかな。
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by rompop | 2007-05-11 17:05 | ホスピタル


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