高熱。

朝になっても,Tドクターは何度か父を見にやってきてくれた。朝,起きてみたら,父の頭は意外とすっきりしており,以前と同じように会話ができる。気分が良いようで,ベッドに腰をかけて,治療後はじめて出た朝食も,「食べやすいなぁ」と,ほぼ完食した。食後,止血剤と抗生剤,そして,頭の血流をよくする例の「ワーファリン」という薬を飲むコトができた。ホッとする。この薬があれば,安心だ。

「朝刊を買ってきて」と頼まれて,売店へ。母に電話。母も昨夜は父の様子がきになり,眠れなかったそう。「今からタクシーを呼ぶところ」というので,無理に止めて,「3時ごろ,ゆっくり来て」という。

朝食後,薬を飲ませる。頭の薬解禁,これで元に戻ってくれるだろう。血尿が薄くなってきた。

しかし,その後,熱を測ると7度8分。ナースコールを押すと,あの意地の悪いナースがやってきて,面倒そうに「氷枕をもってくる」といったきり,ずいぶん待ってもこない。怒りがこみあげるが,おさえて,別の親切なナースに頼む,父は熱があるとわかったとたんに,元気がなくなり,「これじゃ,当分退院できない」と言い出す。父の身体は熱を帯びて,ずいぶん熱くなっている。「熱い熱い」というので,タオルを水で絞って額に乗せる。「気持ちがいい」というので,頻繁に替えていたら,急に「寒い」と言い出して,ガタガタと震えだした。あわてて氷枕を外し,毛布をかける。ナースを呼ぶと,熱が上がる前の「悪感」だと言う。そのとおり,父の熱は,その後,また上がった。

昼食は食べず。デザートのオレンジゼリーを無理やりひとくち,食べさせると,「美味しい」と言う。熱がまだあるので,スプーンですくって,寝たままの父に全部食べさせてやった。酸味がすっきりとして,熱っぽい口に美味しいのだろう。食後の薬を飲ませる。

Tドクターがまた見に来てくれたので,熱があるのだ,と訴える。しかし,針を刺したあとなので,熱が出るのはよくあるコトだと言う。自然と下がるので,そう心配しなくても良いようだ。ドクターの説明は,説得力がある。血尿をチェックし,とうとう,導尿のカテーテルは外された。これで,父の身体は,なにものからも開放された。嬉しそうな父。ワタシも,これで初めて「治療は終わったのだ」と実感する。

3時ごろ,母がやってくる。すぐに帰って寝ろ,というので,素直に帰るコトに。父はニコニコとしている。やはりまだ,少しだけおかしい。

駅前のスーパーで甘い菓子パンを2個,オレンジジュースを買い,駅のベンチでもぐもぐ。

甘い物が食べたい。

帰宅。弟には一言も口を聞かず,シャワーを浴び,来ていたものを全て脱いで洗濯機へ。自分の汗と,父の糞尿の匂いが,身体にまとわりついているようだ。

シャワーからあがり,濡れた髪のまま,洗濯物を干す。そして,布団に倒れ込んで,2時間眠った。

7時に母から電話。父の熱はまだあって心配だが,体調が良くないのでやはり帰る,という。父は母に泊まって欲しい素振りを見せていたが。電話口に父が出て「しんどかったら,看護婦さんに言ってちゃんとしてもらうから」という。ワタシたちがいないほうが,ナースも気にしてちゃんと様子をみてくれるかもしれない。

夕食は,母が朝炊いてくれた松茸ごはん,サンマ。サンマにはたっぷりカボスを絞って。

10時過ぎ,眠るコトに。明日は父が朝食を食べる前に,病院へ行こう。
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by rompop | 2004-08-28 20:09 | ホスピタル


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